01 1月 サンドリーヌ・エルベルグ Sandrine Elberg
ビジュアル・アーティストであるサンドリーヌ・エルベルグはその写真作品において、投影能力、夢想や思索をかき立てる宇宙の神話と図像学との詩的な関係を提案します。パリ国立高等美術学院(ENSBA)を2003年に卒業したサンドリーヌ・エルベルグのプロジェクトは、科学的現実と写真という媒体の一貫性に導かれ、私たちの集団的想像力が宿る遥かな地への旅と探検記として明確な姿を現します。
最初の写真集『Cosmic』に続いて、宇宙に関する想像の領域をテーマとした第2作『M.O.O.N』はいくつかの賞に輝きました(2019年ナダール賞、ルーシー・フォトブック賞、フォトエスパーナ2020など)。サンドリーヌ・エルベルグの作品はフランス国内外で定期的に展示されています。
サンドリーヌ・エルベルグはパリとアルルを拠点とするフィシェイ・ギャラリーの取扱い作家となっています。
La poésie cosmique des pierres / 石の宇宙的詩情
ヴィラ九条山でのレジデンス時、サンドリーヌ・エルベルグは石の芸術である「水石(すいせき)」の考え方に基づき造形を巡るリサーチを実施します。飛鳥時代の6世紀に日本に導入されたこの美学によれば、石は水、風や時間によって形作られ、何かの形に見て取れるオブジェを浮かび上がらせることがあります。写真と美学に関するリサーチを通して、また、どちらも地質学と理化学に強い関心を寄せた宮沢賢治とロジェ・カイヨワを導き手として、サンドリーヌ・エルベルグは石という無機的な象徴体系を巡る関係性と詩学に関する分析の仕事を行い、その中で、861年から日本で保存されている最古の隕石が科学的研究を補足することになります。
写真 :
Autoportrait, crédit Sandrine Elberg
Sandrine Elberg_NOUVELLE_LUNE I II III IV, PHOTOGRAPHIE, 2018 _credit Sandrine Elberg
Sandrine Elberg_METEOR_ASTEROID, PHOTOGRAPHIE, 2017 _credit Sandrine Elberg
Sandrine Elberg_GALAXY, PHOTOGRAPHIE SUR ALUMINIUM, 2018 _credit Sandrine Elberg
Sandrine Elberg_PLANET, PHOTOGRAPHIE, 2018 _credit Sandrine Elberg
Sandrine Elberg_COSMOGONIE, RAYOGRAMME, 2017, LAAC, DUNKERQUE _credit Sandrine Elberg
Sandrine Elberg_COSMIC, PHOTOGRAPHIES, 2019 TRIPOSTAL, LILLE_credit Sandrine Elberg