08 1月 イザべル・ルミン Isabelle Le Minh
フランス国立高等写真学院を卒業したイザベル・ルミンは、歴史、技術と理論を新たな観点から捉えることで、写真の本質と限界を探求しています。変幻自在で多義的な作品を通して問いかけられているのは、写真という媒体の本質であり、イメージが幅を利かせている世界におけるオリジナリティの概念です。
グラフィックアート・造形芸術著作権協会(ADAGP)の2016年度アーティストブック新人賞に輝いたイザベル・ルミンは、モントリオール写真月間、アルル国際写真フェスティバル、パリ・フォト、イルドフランス写真センター、メゾン・ルージュ、ルーアンのノルマンディ地方現代美術基金、ミュルーズ美術館、クラクフ現代美術館(MOCAK)などで作品を発表しおり、ギャラリー・クリストフ・ガイヤールの取り扱い作家となっています。
ジェームズ・リー・バイヤーズの足跡を追って
米国人アーティストのジェームズ・リー・バイヤーズは、まず1958年に東京と倉敷に、次に1960年から1967年にかけて京都に滞在。何度かの日本滞在中のその足跡を辿り、この作家を培ったものとの関係でその歩みを理解することが目指されます。こうした調査作業がアーティストブック、インスタレーションなど、複数の造形的探求のベースとなり、これに当たっては、写真は勿論のこと、日本の素材やノウハウも取り入れられることになります。存在と不在の問題が取り上げられると同時に、写真の構図の基本的概念としての時間と光の性質が問い直されることになります。