02 9月 マエル・ペノ Maël Péneau
マエル・ペノ:音楽
エレクトロニックミュージックのプロデューサー兼作曲家であるマエル・ペノは、Maelstromというアーティスト名でも知られています。デジタル技術と音楽制作をつなげるプロジェクトを行い、ヨーロッパのみならず、ニューヨーク、シドニー、ケープタウン、メキシコ、香港、東京など、世界各地でライブパフォーマンスを行っています。さらに、デジタル・オーディオ・ツールを用いるミュージシャンのキャリアとクリエーティブプロセスを研究し、フランス国立社会科学高等研究院(EHESS)で、人類学の博士号を取得しました。
Mid-0シリーズ
1980年代、日本の楽器メーカーRolandが開発した電子楽器「Mid-0シリーズ」。ヴィラ九条山では、同シリーズの誕生と、世界のポピュラー音楽シーンに与えた影響についてリサーチします。Mid-0シリーズの登場が音楽業界に革新をもたらした経緯を紐解き、その構想や製造における歴史的、社会的、文化的背景を探ります。最終的には、Mid-0シリーズの開発に関わったエンジニアとコラボレーションし、音楽制作を目指します。関係者との出会いや綿密なインタビューを通して、彼らの経歴や、1970年〜1980年代の日本における文化・技術環境に光を当てます。スティーヴ・ライヒが用いた「スピーチ・メロディ」という作曲技法に着目し、録音された人の話し声からメロディを抽出し、楽器や「Mid-0シリーズ」にインスパイアされた音色を組み合わせた楽曲制作を行います。
Ces recherchent aboutiront à une création musicale en collaboration avec les ingénieurs ayant participé au développement de ces outils. À travers des rencontres et des entretiens approfondis, l’objectif sera de s’intéresser à leurs parcours sociaux et professionnels, mais aussi à l’environnement culturel et technique du Japon des années 1970 et 1980. En s’inspirant du concept de « mélodie du discours » développé notamment par Steve Reich, les voix enregistrées seront utilisées pour écrire une composition à l’aide d’instruments ou de sonorités inspirées par la « Mid-0 series ».
Crédits photos :
Portrait: Maël Péneau @Elizaveta Porodina
Album Rhizome @Elizaveta Porodina
Rixes (2023) @Morganographe
Rixes 2 (2023) @Morganographe