29 9月 アンドリュー・トッド&萩野紀一郎 Andrew Todd & Kiichiro Hagino
アンドリュー・トッドはアルドロ城のエリザベス朝の劇場やリス=オランジスのドリームシアターなど、劇場に関する調査・設計で広く知られています。また竹と直交集成板(CLT)の使用に関してはフランスではパイオニア的存在です。
2011年には芸術文化勲章シュヴァリエ章を授与されています。
大阪・東京近郊で住宅設計を手掛けたあと、萩野紀一郎は5年前から能登半島に関わる仕事に打ち込んでいます。能登半島地震のあと、萩野は竹と紙と土を用いた昔ながらの建築技法のスペシャリストとなり、これを伝統建築の修復に役立てています。アンドリュー・トッドと萩野紀一郎は1980年代にペンシルベニア大学で一緒に学んだ間柄です。
ヴィラ九条山での2人1組のレジデンスの目的は、竹という共通の素材の利用を通じて、2つの建築文化の歩み寄りと相互理解を図ることでした。
アンドリュー・トッドと萩野紀一郎はヴィラでのレジデンスを開始するに当たって、リサーチ・訪問段階を設けるとともに、能登地方における木材利用と結びついた伝統的技法に集中的に取り組むことにしました。これと並行して、多くの職人や建築家が2人のリサーチ活動を方向付けました。金沢の造園家と建築学校や京都市立芸術大学の学生たちの協力を得て、アンドリュー・トッドと萩野紀一郎は竹を用いた5つのインスタレーションを制作し、ヴィラ九条山で発表しました。
彼らのレジデンス中の活動を記録したウェブサイトは定期的に更新されました。
www.culture-constructive-en.com