26 12月 ジャン・ガロワ Jann Gallois
2012年のこと、踊り手としての豊かな経歴のあと、ジャン・ガロワはヒップホップと緊密に結びついた振付に取り組み始めました。
これと同じ年に、自らのカンパニー《BurnOut》を立ち上げ、『P=mg』を発表。このソロ作品はパリ若手才能賞、シュトゥットガルトのソロダンス・シアター賞、ポーランドのグダニスク・ソロダンス・コンテストやエルサレムのマショル・シャレム賞など、9つ国際的な賞に恵まれました。
2016年にはデュオ作品『Compact/コンパクト』に続きトリオ作品『Carte Blanche/白紙委任』を発表し、2017年には初めてのグループ作品『Quintette/クインテット』を発表。これと同じ年には、パリのシャイヨ国立ダンス劇場およびリヨンのメゾン・ド・ラ・ダンスのアソシエート・アーティストとなりました。
2018年には、3年に1度のダンスの祭典《Dance Dance Dance @Yokohama》で5人の日本人ダンサーのための作品『Reverse/リヴァース』を発表し、日本文化にどっぷりと身を浸す機会に恵まれました。次回作は仏教の輪廻転生に想を得て『Samsara/サムサラ』と題され、2019年11月にパリのシャイヨ=国立ダンス劇場で発表されることになっています。
Ineffable/不可言説
レジデンス期間中、ジャン・ガロワは和太鼓に想を得た新しいソロ作品プロジェクトの準備を進め、振付家としての経験と日本の太鼓芸術を共鳴させることを考えています。身体と精神の出会いの場を象徴し、仏教の儀式にも用いられる和太鼓は、厳しい肉体労働を必要とします。それは、ダンスの動作やジャン・ガロワのミュージシャンとしての過去をも呼び起こすものです。
京都の太鼓センターや日本各地で、ジャン・ガロワはこの楽器の専門家と出会い、舞台空間に宿ることのある精神的関係に身を浸すことになります。