29 9月 ジョルジュ・ラヴォーダン Georges Lavaudant
俳優、劇作家で演出家のジョルジュ・ラヴォーダンはアルプ国立演劇センターの共同ディレクター、グルノーブル文化会館館長、ヴィルユルバンヌ国立民衆劇場(TNP)の共同ディレクターを歴任し、1996年から2007年にかけてはオデオン・ヨローッパ劇場(オデオン座)のディレクターを務めました。30年以上前から舞台公演や講演会のため何度も来日しています。2011年には、ルイジ・ピランデルロ作『山の巨人たち』を東京の新国立劇場で日本の一流俳優と組んで上演しています。
ジョルジュ・ラヴォーダンは2015年2月から4月にかけてレジデントとしてヴィラ九条山に滞在。そのプロジェクトは日本の能における亡霊を、ギリシャやシェークスピアにつながる西洋演劇の伝統との関係で研究するものでした。こうした観点から、ジュルジュ・ラヴォーダンは主に京都観世会館などでの能の上演に足繁く通うとともに、日本や西洋の作家による著作を読むことで考察を深めました。また、レジデンス中には、日本の史跡・文化財を訪ね歩き、日本の美意識に親しみました。
ジョルジュ・ラヴォーダンは日本の演劇関係者とも数多く出会い、中でも演出家で新国立劇場の演劇芸術監督だった鵜山仁とは、自らの仕事と現代の演出をテーマとした対談を行いました。