02 9月 グレゴアール・シャレールとダリュス・ドラティアリ=ドラドゥスト Grégoire Schaller et Darius Dolatyari-Dolatdoust
グレゴアール・シャレールとダリュス・ドラティアリ=ドラドゥスト:ダンス
造形作家、演出家、研究員のグレゴアール・シャレール(1993年生まれ)は、高等師範学校カシャン校と国立高等工業学校デザイン学校(ENSCI-Les Ateliers)でデザインを学びながら、造形作家のテオ・メルシエ、マシュー・バーニー、ケイティ・スタウトと共に作品づくりに励みました。2016年からは、ダンス、パフォーマンス、造形芸術の垣根を超えたパフォーマンス・プロジェクトを展開。同プロジェクトでは、体操選手、マタドール、サテュロスのような身体の原型をモデルとしました。これらのプロジェクトを通してシャレールは、華やかさと妙技という概念、死と喪失との関係、理想体型の押し付け、マジョリティ側に属する人間が語る物語というテーマを問い続けています。
マルセイユとブリュッセルを拠点に活動する、振付師、パフォーマー、造形作家のダリュス・ドラティアリ=ドラドゥスト(1994年シャンベリー出身)。公立美術大学のÉcole Duperré-HESAMでファッションデザインを修了後、ブリュッセル王立美術アカデミーのISAC(芸術・振付口頭研究所)でダンスを学びました。また、衣装そのものが動きを生み出すという、身体の動きを研究しています。衣装が持つ本質的な能力を引き出し、パフォーマーに見た目の変容、新たな動きの創造、自己発見する機会を与えるのが、ドラティアリ=ドラドゥストの作品です。造形作家として、主にテキスタイルを媒介に、パッチワーク、絵、衣装、振付芸術のプロジェクトなどの表現活動を行っています。
grieving(喪失感)
分野横断型のリサーチおよびクリエーションプロジェクト「Grieving」。本プロジェクトでは、フィールドワーク、パフォーマンス型の実験と衣装制作を通して、日本文化における「死」を演劇化することを目指しています。まず、日本の文化機関とその関係者との交流を深め、フランス帰国後に、リサーチ段階に基づいたパフォーマンスの制作に取り掛かる予定です。本プロジェクトは、暗黒舞踏と切腹などの日本文化に見る「死」の象徴とパフォーマンス、能のような衣装や故人の生まれ変わりとなるお面、そして、京都の伝統的な二つの祭りを映像として記録し、日本の祭りにおける死者の魂を呼び戻す儀式を考察する、という三つの視点からリサーチを展開していきます。
Crédits photos :
@Romain Muller
Crash – Vpyez-Vous @Viciane Lebrun
Flags Parade DDD @Simon Verjus