02 9月 エミリーブルーとマクシーム・マリオン Émilie Brout & Maxime Marion
マクシーム・マリオンとエミリーブルー:デジタル・アート
エミリー・ブルー(1984年生まれ、フランス国籍)とマクシーム・マリオン(1982年生まれ、フランスとルクセンブルク国籍)のデュオが結成されたのは、国立高等装飾美術学校(ENSAD)でのこと。過去数十年間にわたる活動では、デジタルツールの使用が人間の行動に及ぼす影響を、鋭い洞察力で表現してきました。二人の作品は、ポンピドゥー・センター、FRACイル=ド=フランス、フランソワ・シュナイダー財団のコレクションの一部として展示されており、Zérodeux、ル・モンド、Les Inrocks、Tracks、ニューヨーク・オブザーバー、BBC、Friezeなどのメディアでも取り上げられています。直近では、ベルリンのクンストヴェルケ現代美術センター、パリのポンピドゥ・センター、パリのEDF財団、モントリオール・デジタル・アート・ビエンナーレ(BIAN)、ベルギーのシャルルロワBPS22美術館、ヴィラ・アルソン・ニース、カジノ・ルクセンブルク現代美術館などの展示会に参加。さらに、パリの22,48 m2ギャラリー、ストラスブルグの La Chaufferie-HEAR、フィンランドのポリ美術館、アンヌマスのヴィラ・ドゥ・パーク、ロサンゼルスのSteve Turnerギャラリーで個展を行った経験を持ちます。
moëra(モエラ)
ヴィラ九条山では、「VTubing」の世界を取り巻くアニメーションシリーズ・プロジェクトに取り組む予定です。物語は、怪談フェスティバルでVTuber(アニメや漫画にインスピレーションされたキャラクターアバターを使ってウェブ配信、またはストリーミング配信する人のこと)が、怪談話をするというもの。2010年代半ばに日本で誕生したVTubingの人気は国境を超えて広がり、経済市場として確立されるに至りました。本プロジェクトでは、現代社会とVTuberのテクノロジー社会をつなげることを目指し、中でも江戸時代から伝わる日本の重要な大衆文化である、幽霊にまつわる怪談に光を当てたいと思っています。ネット上の人格をめぐる問題を提議するとともに、アバターの口から語られる怪談話と語り手による口頭伝承をつなぐことを目的としています。ヴィラ滞在中は、プロジェクトに参加してくれるVTuberを募ること、京都国際マンガミュージアムや襖絵という芸術を味わえる場所など、京都にある多様な文化的・歴史的名所を探索すること、そして日本の昔話や怪談の歴史を学ぶことの、3点を軸としてリサーチを行う予定です。
Crédits photos :
Émilie Brout & Maxime Marion, vue de l’exposition personnelle “IDLE”, 2023, 22,48 m², Romainville, courtesy les artistes et 22,48 m²
Émilie Brout & Maxime Marion, IDLE (acts α and β), vue de l’exposition “Per Speculum. Intelligence and its double”, 2024, Fondazione Vitale, Vérone (c) Nicola Morittu, courtesy les artistes et Fondazione Vitale
Émilie Brout & Maxime Marion, IDLE (acts α and β), capture vidéo, 2023, courtesy les artistes Émilie Brout & Maxime Marion, A Truly Shared Love, vue de l’exposition “Love is Everything Else”, 2024, Casa Conti – Ange Leccia, Oletta (c) Lea Eouzan-Pieri, courtesy les artistes et Casa Conti -Ange Leccia
Émilie Brout & Maxime Marion, vue de l’exposition personnelle “Collapsing New People”, 2019, La Chaufferie, HEAR, Strasbourg (c) Antoine Lejolivet, courtesy les artistes et la HEAR