12 9月 ツィリアカ・アリヴェール Tsirihaka Harrivel
身体を駆使するパフォーマンス・アーティストであり、クリエーターで作曲家でもあるツィリアカ・アリヴェールはサーカスとその多様な側面(手段、領域や制約の多様性)を拠り所とする表現方法を編み出しています。2006年からは、ヴィマラ・ポンスとのコラボレーションを通し、身体的行為と関連づけられた言葉の意味の可能性を探る演劇的な手法の創作に取り組んでいます。例えば二人は「GRANDE/グランド」を創作(2016年)。上演中に起こった8mの高さからの転落事故のあと、2017年からは、ツィリアカ・アリヴェールは別の表現方法を心掛けるようにし、「La Dimension d’Après/その後の次元」を発表(2020年から2022年にかけて巡演)。また、ヴィマラ・ポンスの「Le Périmètre de Denver/デンヴァー区域」(2021年)の構想にも協力。2020年以降はアーケードゲームと殺人ゲームの間に位置する一連の没入型インスタレーション「Arcade | Sentimental/アーケード | センチメンタル」のアイデアに取り組んでいます(2022年、シリーズの第1作「You」を発表)。
武術のトロピズム
サーカスの起源が武術にあることは取るに足りないことではありません。こうした起源は、サーカスの古典的アイデンティティを構成するいくつかの本質的要素、規則や記号を定着させるのに大きく寄与しました。この《アイデンティティ》の奥深い性質は、かなりの部分、矛盾し、不確かで捉えどころがないものですが、武術に起源があることは、生と死の戦いの場に人をドキッとさせるテクニックを芽生えさせました。
ヴィラ九条山におけるツィリアカ・アリヴェールのリサーチはサーカスと武術の間のこうした結びつきを取り上げるもので、根本的だが常に目に見える痕跡を伴う変化において引き合いに出されたり、褒め称えられたりする暴力との対比が行われます。ツィリアカ・アリヴェールが目指すのは、この何か – 武術起源のトロピズム(屈性) – を日本的な手段を通して捉えること。つまり、個人に特に着目しつつ、一つには弓道が、もう一つには現代の儀式の探究がそうした手段となります。
これにより、京都への旅において、彼が最も探し求めるのは、あるテーマを完全に把握する上で必要な、対立関係を全体的に理解する義務であるに違いありません。
Crédits photos :
-PORTRAIT ©TOUT ÇA _ QUE ÇA
-GRANDE- 1 ©Vladimir Consigny
– LA DIMENSION D’APRÈS ©Sylvain Verdet