08 1月 サミー・リオ Samy Rio
サミー・リオは高級家具製造を4年間学んだあと、パリ国立高等工業デザイン学院(ENSCI)に入学し、工業デザインを5年間学ぶことになりました。こうした二つの教育課程のおかげで、産業技術と職人技の双方を活かした仕事をすることができ、両者は補完的で相互依存的なものだと考えています。2014年10月に同学院を卒業するにあたっては、竹のチューブの工業生産に関する研究プロジェクトで審査員から特別な評価を得ています。
レジデンス・プロジェクト
4年前から、サミー・リオは竹を巡るデザインのリサーチ・プロジェクトに取り組んでいます。このプロジェクトは職人仕事と産業技術が、伝統とイノベーションが交差する地点に、さらには最終製品の用途と製品に用いられた素材が交差する地点に位置しています。
フランスでひとりで立ち上げられたこのプロジェクトは、その後、竹を巡る、また竹を取り巻き、利用する人たちを巡る、出会いと交流の端緒となりました。このリサーチ・プロジェクトの目指すところは、竹の利用の現状を検討し、竹がその伝統的環境において文化的にどんな位置を占めているのかを問いかけ、どうすれば竹を新しい種類のオブジェや新たな用途に、新たなアプローチに発展させられるのかを考えることにあります。