02 4月 サンドリーヌ・ロジエ Sandrine Rozier
フランス・モード学院(IFM)卒業のサンドリーヌ・ロジエはパフォーミングアーツのための衣装・テキスタイルデザイナー。数多くの専門家のもとで天然染色を学ぶとともに、国際天然染料シンポジウム・展覧会(ISEND)にも参加しています(インド、韓国、フランス、マダガスカル)。天然染料の再生に取り組むに当たって、サーカス学校「アカデミー・フラテリーニ」、オペラ=コミック座やエクサン=プロヴァンス音楽祭などで天然染料の利用を導入。また、創作・デザイン・工芸中等教育連合(GRETA CDMA)、ユマン・トロ・ユマン劇場、オービュッソン・タピストリー国際都市においては、職業訓練も手掛けています。
命ある色
染色工芸家の既存のネットワークを足がかりに、サンドリーヌ・ロジエは日本各地の植物に由来する伝統的な色彩を、現代の化学の光に照らして、見直したいと考えています。学際的なアプローチにより、染料として用いられる植物のテキスタイル染色における可能性を追求するとともに、こうした植物の薬効を調査・収集したいと考えています。
ヴィラ九条山でのレジデンスを通してサンドリーヌ・ロジエが探求しようとしているのは、植物の利用と色彩感覚との関係性です。この仕事に付随する形で、色合いのレパートリーの開発のほか、関連分野の活用や日本の技術の伝承に役立つツールの開発も行われることになります。