26 12月 マリー・ラバレル Marie Labarelle
2005年にマリー・ラバレルは自らのアパレル・ブランドを立ち上げ、生地に立体感を与えることで気品を生み出す技術を開発。それは建築を学んだ経験と無関係ではありません。
27回を数える婦人服コレクションのデザインを通して、彼女の色彩の探求は、旅先から持ち帰った汚染の恐れのない草木染めから着想を得る一方、フランスやアジアのアーティストたちとのコラボレーションによりその技法に磨きをかけてきました。2018年6月には、京都商工会議所の主催によりパリで開かれた展示会《Savoir, Tradition et Innovation Kyoto》 に日本の職人たちと共に参加。
マリー・ラバレルの本領は、環境とその資源に配慮した観点に立ち、身体と風景を結び合せる絆を物語る衣服をデザインすることにあります。
35センチの可能性
これと同じ観点に立って、マリー・ラバレルは廃棄物ゼロのアプローチをヴィラ九条山に持ち込み、幅35cmという日本の反物の寸法に適した一連の衣服を提案します。この寸法とこの挑戦は、今では利用や販売の妨げとなると思えるものの、着物の伝統的製法と密接に結びついたものです。
マリー・ラバレルは日本の職人と協力することで、この狭い幅に見合った衣服の型紙を考案する上で最善の方法を見出し、ファッション産業にとって倫理的により望ましい技法を導き出したいと考えています。