23 3月 ベアトリス・バルクー&奥村雄樹 Béatrice Balcou & Yuki Okumura
ベアトリス・バルクーはシチュエーションを作り出し、そこに展示にまつわる新たな儀礼を設定することで、私たちがモノを見たり、感じ取ったりする方法を問い直しています。近年の主な展覧会は次の通り。「Chaque Chose En Son temps/何事にも時期がある」(フランシュ=コンテ地域圏現代美術基金/2013年)、「Walk in Beauty」(現代アートフォーラム《Casino》、ルクセンブルグ/2014年)、「Un-Scene III」(現代アートセンター《WIELS》、ブリュッセル/2015年)、「Un Nouveau Festival/新しいフェスティバル」(ポンピドゥセンター、パリ/2015年)「Des choses en plus, des choses en moins/つけ足されたモノ、差し引かれたモノ」(パレ・ド・トーキョー/2015年)、「Tes Mains dans mes Chaussures/私の靴の中にあなたの手」(現代アートセンター《La Galerie》、ノワジー=ル=セック/2016年)、「The Absence of Work」(旧教会[Oude Kerk]、アムステルダム/2016年)、「K.Miyamoto <> B.Balcou」(現代アートセンター《ISELP》、ブリュッセル/2016年)、「Exile」(ベルリン/2017年)、「Wrapped/Unwrapped」(Zoo Galerie、ナント/2017年)。
奥村雄樹は、アイデンティティ、個性や作家といった概念を問い掛けながら、自画像や自伝の新しい形式を、他のアーティストたちの作品・生活との芸術的・個人的重なりあいを通して探求しています。こうすることで、奥村の行為は非公式なもうひとつの美術史を語ると同時に、アート作品のアトリビューション(作者の決定)や美術展示の制度的システムを問い掛けています。近年の展覧会としては、「Un-Scene III」(現代アートセンター《WIELS》、ブリュッセル/2015年)、「な」( @KCUA、京都/2016年)、「奥村雄樹による高橋尚愛」(銀座メゾンエルメス フォーラム、東京/2016年)「The Absence of Work」(旧教会[Oude Kerk]、アムステルダム/2016年)、「Wrapped/Unwrapped」(Zoo Galerie、フランス・ナント/2017年)など。
作品の遍歴
作家、アシスタントとメディエーター
お互いの作品に見られる共通点(特に他のアーティストの仕事を陰で支えるメディエーターとしての立場と作家という概念に対する関心)とテーマにアプローチする上でのお互いの方法論的な違いに不思議な思いを抱いたベアトリス・バルクーと奥村雄樹。その2人のヴィラ九条山でのプロジェクトは、コラボレーションの手段としての(お互いに対する)アシスタントの役割を探求するもの。これに当たって、2人は日本伝統の人形劇文楽を、人形遣いと太夫の動きに重ねて、それぞれの行為の反映として捉えるとともに、様々な役割が協力してひとつの仕事の実現に寄与する方法を考えるための着想源とします。
beatricebalcou.com/
yukiokumura.com/