02 6月 フレデリック・ブロンディ Frédéric Blondy
理系の教育を受けたあと、フレデリック・ブロンディはボルドー国立音楽院で音楽とピアノの勉強に精魂を傾けました。そして、世界各地を巡り、数多くの音楽祭やコンサートホールで演奏してきました。ジョエル・レアンドル、ジョン・ブッチャー、大友良英、ジョン・ティルバリー、ピーター・エヴァンスなどのミュージシャンと共演し、15枚以上のアルバムを録音するとともに、映画やダンスのための作曲も手掛けています。2011年には、《創作・実験・即興オーケストラ》(ONCEIM)を設立し、そのアーティスティック・ディレクターを務めています。
ヴィラ九条山でのレジデンス中、フレデリック・ブロンディは日本文化にどっぷり浸かる機会を捉えて、自らの作曲方法を問い直したいと考えています。なかでも、日本の様々な音楽形式における声の使い方の独自性に慣れ親しみ、楽器演奏における身体、息づかいや沈黙との関係を理解したいと考えています。日本の地図を描き出すような形でサウンド素材を収集し、それをオペラの創作に取り入れたり、海洋にまつわる日本の神話・民話や想像の領域に着想を得てオペラのドラマツルギーを発展させたいと考えています。