02 6月 レオナール・バルビエ=ウルダン Léonard Barbier-Hourdin
ピカルディ・ジュール・ヴェルヌ大学(アミアン)で美術研究を学び、美学研究の修士号を取得したあと、レオナール・バルビエ=ウルダンは作曲法のクラスに入学し、舞台や映画のために作曲してきました。
2012年には、『Le Havre des mémoires(仮題:追憶のル・アーヴル)』と題された実験的ドキュメンタリーを制作し、フランス国立現代アートスタジオ「ル・フレノワ」のレジデントとなりました。近作の『La Chute des feuilles(仮題:落葉)』 (2013年)と『In Silico(仮題:イン・シリコ)』(2014年)はいくつかの国際映画祭や美術展に選ばれ、上映されています。
日本でのプロジェクトは映画監督・勅使河原宏を取り上げたドキュメンタリー映画です。『砂の女』で1964年カンヌ国際映画祭の審査員特別賞を受賞したこの日本人監督が、小説家の安部公房や作曲家の武満徹と行ったコラボレーションは、戦後日本のアヴァンギャルドを体現するものでした。このドキュメンタリー作品は、総合芸術を模索したこの映画監督・彫刻家の横顔を描き出すために、有機的な構成を採用し、勅使河原の仕事の豊かさと永続性を浮かび上がらせることになります。