26 12月 シリル・ペドロサ Cyril Pedrosa
フランスの漫画《バンド・デシネ》の作家であるシリル・ペドロサのグラフィック分野における最初の経験は、ウォルト・ディズニー・フランス社において、長編アニメ『ヘラクレス』と『ノートルダムの鐘』のキャラクターの動画作成と関連したものでした。
その後、2004年までに、『Ring Circus/リング・サーカス』の最初の数巻をDelcourt社から発表し、2008年には『Trois ombres/3つの影』でアングレーム国際漫画祭《エッセンシャル》賞を獲得。2012年には、発想が枯渇したバンド・デシネ作家を巡る作品『Portugal/ポルトガル』が同漫画祭で観客賞を受賞。
2018年にDepuis社から刊行された最新作『L’âge d’or/黄金時代』は、ロクサーヌ・モレイユとのコラボレーションによる2部作の第1話で、フランスの大手書店チェーンFnacとラジオ局フランス・アンテールの共同による《BD Fnac-France Inter》賞を受賞。
南蛮人
シリル・ペドロザが次回作の舞台に選んだのは日本。『南蛮人』を仮題とするこのバンド・デシネでは、歴史的には1542年とされている西洋人と日本人との初めての出会いが探求されることになります。
『鉄コン筋クリート』や『竹光侍』などで知られる著名漫画家・松本大洋との共同制作が目指されるこの仕事は、日本の美学に関する歴史とグラフィクを巡るリサーチで培われることになります。日本各地の建築風景を現地に赴き撮影した写真、デッサンやクロッキーが集められ、このバンド・デシネの新たな物語ができる限り生き生きと的確に肉付けされることになります。