02 6月 オリヴィエ・フィリポノー&ラファエル・アンジャリ Olivier Philipponneau et Raphaële Enjary
ラファアエル・アンジャリはマリーズ・エロワ美術学院を卒業。木版画とリノリウム版画に出会ったことで、職人的な手刷りの道へ進むことになり、主としてポスターを手掛けています。これにより、イラストとタイポグラフィの組み合わせを模索したり、ポリマーやシルクスクリーンの技術を試みています。
オリヴィエ・フィリポノーはペナンゲン高等グラフィックアート学院を卒業。グラフィックデザイナー、イラストレーター、バンド・デシネ(漫画)作家として、その作品の大半を木版で制作し、文字遊びとキャラクターデザインをベースとした風変わりな世界を作り出しています。2014年には、アングレーム国際漫画フェスティバルの公式セレクションにノミネートされました。
2人のグラフィックデザイナーは木版技術を中心として一緒に仕事をしており、児童青少年向け絵本を何冊か出版しています。
日本の版画の豊かさと技術面やグラフィック面での独自性に強く惹かれたオリヴィエ・フィリポノーとラファエル・アンジャリは、木版だけを用いたアーティスト・ブックを作りたいと考えています。この本は、日本を旅する操り人形の後を追うもので、フランスと日本の読者を対象とした児童青少年向け絵本のベースともなります。日本の木版画職人と出会い、一緒に実験することにより、お互いのノウハウの交換を図り、伝統技法と現代的発想の間を行き来する創作プロセスの糧とすることができます。