26 12月 セリーヌ・ペルセ Céline Pelcé
空間デザインとフード・デザインの経験を積んだセリーヌ・ペルセは、2011年以来、食材を様々な領域を探求する経験の詩学を備えた一過性の構築材料として用いています。
こうした斬新なアプローチにより、2016年と2017年の「Kyoto Contemporaryプロジェクト」に参加し、それ以降、フランスと日本の双方において、フード・デザイナーとして、技術と文化を対話させることができるようになりました。
2019年初めにオランダのレジデント施設「ヤン・ファン・エイク・アカデミー」のアーティストたちとのコラボレーションとして発表されたパフォーマンス『Color through time』を通して、セリーヌ・ペルセはなかでも私たちが雰囲気と呼び、感じ取っているものを構成する感覚的要素(色彩、臭い、味覚、光、音)を援用した経験を提案しました。
食材は一種の触媒として用いられ、物理的摂取と視覚的認識との対比が検討されました。.
旨味:時間と深みの味覚
ヴィラ九条山では、セリーヌ・ペルセのリサーチ・プロジェクトは旨味の探求に基づいたものとなります。
日本文化によって定義されたこの味覚認識は、単なる味ではなく、精神的側面を備えた味覚に関するコンセプトです。ガストロノミーの世界では比較的知られた《旨味》というコンセプトは、しかしながら、西洋料理の伝統においては表現されないままにとどまっています。
レジデンス期間中、セリーヌ・ペルセは日本料理には伝統的に用いられない食材を含む素材の実験により、《旨味》を解き明かし、料理を体験する仕組みを通して、このコンセプトを把握できるものにしようと試みます。