28 8月 第一木曜日木曜日はヴィラ九条山へ!9月5日のプログラム Jeudis de la Villa Kujoyama: le programme du jeudi 5 septembre !
第一木曜日はヴィラ九条山へ!
2024年9月5日
14:00 – 21:00
入場無料
プログラムは変更の可能性がありますので、ご了承ください。
本ページで詳細や時間などをご確認ください。
ヴィラ九条山、その近隣には駐車場はございませんのでご注意ください。
駐輪所は、ヴィラ九条山の前にあります。
14:00 – 18:30 – スタジオ1、2、3
ウラ・フォン・ブランデンブルク、ジュリア・シマ&ジャンヌ・ヴィセリアル、マグローヌ・ヴィダルによるオープンスタジオ
14:00 – 20:00 – 館内数ヵ所
ウラ・フォン・ブランデンブルクによる映像作品「Singspiel 」(2009年) と「Shadowplay 」 (2012)ループ上映
16:00 – 17:15 –講堂
中川典子氏による「床の間」についてのプレゼンテーション
17:30 – 18:45 – お茶室パビリオン(奥庭)
マクシーム・マティアスによる嗅覚体験
19:00 – 20:00 – 講堂
「Polaroid」:マグローヌ・ヴィダルと浅野和恵氏による音楽パフォーマンス
20:00 – 21:00 – サロン/テラス
レセプション
影とテキスタイル
ウラ・フォン・ブランデンブルクは 自らの住まい方を見直すため、モノの命を深く突き詰めたいと考えています。そのため、京都の環境に息づくモノの形態と有り様を、そうしたモノが自らの存在の延長として生み出し、投影し、創り出す影を捉えることで記録したいと考えています。そして、モチーフとしてのこうした影を(友禅、BORO[襤褸]など)テキスタイルに関するリサーチの中に再投入することが考えられています。
形なきものを表象する
グラフィックデザイナーで、デザイン事務所《Rimasùu》を設立したマクシーム・マティアス は、表象のコンセプトの限界に関心を持っています。ヴィラ九条山でのレジデンス期間中、嗅覚が持つ想起性、儀式が持つ物語性、または形式が持つ表現力を用いて、心象の概念を探求しています。このリサーチは、伝統的な町屋の取り壊しや、それらが残した記憶を中心に、内観の嗅覚芸術である香道に基づいています。職人とのコラボレーションを通して、アーカイブや素材を収集し、今はもうなくなってしまった場所を追跡する記録書を制作することを考えています。
「TrÂme/トラーム」
フランスのマルテル企業財団で2022年に開催された展覧会「La fin est dans le commencement et cependant, on continue /終わりは始まりの中にあるが、それでも人は続ける」におけるコラボレーションのあと、ジャンヌ・ヴィセリアルとジュリア・シマは二人の共同作業を継続しています。単純で、美しさに配慮したつましさの形態において、魂により近い私たちの部分に到達することが可能です。丹念な職人仕事に倣った緩やかさ、感情や記憶の中枢に直接接続された匂い、空間に存在するものと結びついた様々な尺度や進行中のアクションの音を知覚することなどについて検討しながら、二人の身体は空間に形を与えることで、それをひとつの変身の《劇場》に作り替えることになります。
音楽は言葉の中にある
言語は、人に馴染み深い音であれ初耳の音であれ、その音の構成により人を感動させ、人間は母語の音楽的構成により他者を知るのです。マグローヌ・ヴィダルのリサーチはこうした原理を探求するもので、一方では京都や他の場所に住む、さまざまな背景を持つ人々のインタビューを録音し、それぞれが自身の言語との関係について質問しています。-方言、そして個人的、歴史的、社会的な地理に基づいた独自のプロソディー(韻律)を展開します。他方ではこのプロソディーを、日本のミュージシャンやサウンドアーティストと共に音楽に変換させていきます。今回の一般公開では、マグローヌは最近出会ったミュージシャン、浅野和恵と共に、デュオでの即興パフォーマンス「Polaroïd(ポラロイド)」を披露します。
ヴィラ九条山工芸レジデンス10周年
中川典子氏とのコラボレーションによる作品の展示道
株式会社千本銘木商会(屋号「酢屋」) 専務取締役である中川典子は、木の目利きである「銘木師」の称号を持っている。木の材料や内装建具をデザインし、書道、生け花、陶磁器などを季節ごとに展示する床の間の制作を専門としています。床の間の作り方は、何世紀にもわたる慣習に刻まれた一定のルール(寸法、木材の選択、質感、色など)に基づいています。 しかし、中川典子は、固定されたルールを基本にして、現代人がこの空間がもたらす精神的な引き込まれるような感覚、心を和ませる時の流れを共有することに興味を持っており、床の間が与えられた空間の容積に対応するだけでなく、現代の願望、感性、用途に対応することを探求しています。
中川典子デザインの床の間に展示されている、ヴィラ九条山での工芸レジデンス十年間を代表する10作品をお楽しみください。
Crédits photos:
Ulla von Brandenburg © Helge Mundt
Maguelone Vidal © Marc Ginot