22 2月 4月24日(日)まで! ヴィラ九条山開館30周年の機会に、同館と京都芸術センターは手を携え、「SYNCHRONICITY」展を同時開催します(2022年3月13日(日) – 4月24日(日)) SYNCHRONICITY : L’EVENEMENT DES 30 ANS DE LA VILLA KUJOYAMA EST À DECOUVRIR JUSQU’AU 24 AVRIL 2022 !

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ヴィラ九条山開館30周年の機会に、同館と京都芸術センターは手を携え、「SYNCHRONICITY」展を同時開催します(2022年3月13日(日) – 4月24日(日))

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>> プログラム <<

本展が提案する複眼的な視点が向けられるのは30年に及ぶ豊かな日仏芸術交流であり、そこから生まれた数々のコラボレーションや創作活動が、1992年と2000年にそれぞれ設立され、京都にしっかりと根を下ろした2つの文化機関により支援されてきた様子です。

ヴィラ九条山でのレジデンスを行った400名のアーティストのなかから、10年ごとの区切りで個性豊かな作品を選び出したのは、伊藤由紀子(1990年代)、大坂紘一郎(2000年代)と天田万里奈(2010年代)。ヴィラ九条山のシャルロット・フーシェ=イシイ館長と京都芸術センターの勝冶真美プログラムディレクターの発案に基づき、日本のキュレーター3名が「THE SPACE」において提案するのはこうした交流から生まれ、その響きが今も鳴り続けている力強いアート作品を展望すること。

これと並行して、「THE WALL」ではレジデンス・プログラムにおけるいくつかの重要な節目が新たな視点から見直され、日仏双方の文化と1990年代以降のアートムーブメントの影響が如実に描き出されます。

写真 Maetani Kai

利用案内

SYNCHRONICITY

会期:2022年3月13日(日)~4月24日(日)

料金:無料

*開館日程・時間は会場により異なります。下記よりご確認の上、お越し下さい。

Kyoto Art Center

京都芸術センター

ギャラリー北・南

開場日・時間:
京都芸術センター 会期中毎日 10:00~20:00

〒604-8156 京都市中京区
室町通蛸薬師下る山伏山町546-2

TEL: 075-213-1000/FAX:075-213-1004
WEB: www.kac.or.jp/
E-mail: info@kac.or.jp

アクセス:
阪急京都線「烏丸駅」22・24 番出口より徒歩5分。
京都市営地下鉄烏丸線「四条駅」22・24番出口より徒歩5分。
市バス「四条烏丸駅」下車、徒歩5分(3、5、201、203、207 系統など)。

Villa Kujoyama

ヴィラ九条山

開場日・時間:
会期中の水曜日~土曜日 12:00~18:00*
特別開館日:3月13日(日) & 4月24日(日) 12:00~18:00

〒607-8492 京都市山科区
日ノ岡夷谷町17-22

TEL: 075-761-7940
WEB: www.villakujoyama.jp/ja/

アクセス:
京都市営地下鉄東西線「蹴上」駅より徒歩約13分。

キュレーター & アーティスト
1990年代 (1992-2001)
会場 :ヴィラ九条山
キュレーター 

ITO Yukiko / 伊藤由紀子

インディペンデントキュレーター。1952年広島市生まれ。1994年、イル・ド・ヴァシヴィエールの《Centre international d’art et du paysage》にてキュレーターアシスタントを務め、同年、国際現代美術展HIROSHIMA ART DOCUMENTを立ち上げ、現在まで継続。

『Musée Nicéphore Niépce展』(広島市現代美術館、2001年)、『マリ=アンジュ・ギユミノ展』(広島市現代美術館、2005年)、プラハ現代美術フェスティバル《Tina B.》(2008年)、パレ・ド・トーキョーのレジデンス・プログラム《ル・パヴィヨン・ヌフリーズOBC》等へ企画協力するほか、2015年にはヴィラ九条山と共同で『オノミチ・ランデブー』(尾道市立美術館)を企画しました。

アーティスト

Ange LECCIA
アンジュ・レッチア

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アンジュ・レッチア | Ange Leccia
《La Mer (The Sea)》(1991)
映像 | video-HD, 44min – crédit Maetani Kai

アンジュ・レッチアが最初の映像作品『Stridura 』を16ミリフィルムで制作したのは1980年のことで、これによりテレビ映像を巡る考察を開始その後取り組んだミニマルなインスタレーションでは、映画にまつわる神話が色濃い産業製品を向き合わせに配置することで《レディーメード》の概念を問いかけました。

イメージとビデオの真髄を巡るアンジュ・レッチアの仕事は世界各国で紹介されています(ニューヨークのグッゲンハイム美術館、ドイツ・カッセルの国際美術展「ドクメンタ8」、ミュンスターの「スカルプチャー・プロジェクト」、HIROSHIMA ART DOCUMENT、ヴェネチア・ビエンナーレ、レイキャビックのアイスランド国立美術館、パリ市立近代美術館)。

2001年には、アンジュ・レッチアはパレ・ド・トーキョーの創作ラボ《パヴィヨン・ヌフリーズOBC 》を創設し、教育活動と並行して、2017年までその責任者を務めました。

アンジュ・レッチアは、1992年度のヴィラ九条山レジデントです。

Dominique PASQUALINI
(Information Fiction Publicité)
ドミニック・パスクワリーニ

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ドミニック・パスクワリーニ(Information Fiction Publicité )
Dominique Pasqualini (Information Fiction Publicité )
《REMOTE IFP》(2022)
インクジェットプリント、ターポリン | Print on tarpaulin – crédit Maetani Kai

ドミニック・パスクワリーニは1984年にジャン=フランソワ・ブランと組んでアートエージェンシー《 Information Fiction Publicité (IFP) 》を設立。このエージェンシーは世界のアートシーンに長年に渡って影響を与えることになります。アート分野におけるその後の遍歴は、ドミニック・パスクワリーニをフィレンツェ、ニューヨーク 、パリへと向かわせることに。その時から、著作や映像作品を発表するほか、稀ながら音楽パフォーマンスも行なっています。

FM局「Radio Nova」の立ち上げに関わったあと、1999年にはシャロン=シュル=ソーヌにメディア・アート学院を設立し、続いて独立系出版社「プレス・デュ・レエル」において選書シリーズ《Motion Method Memory》を創設。2017年からはボルドー美術学院の校長を務めているほか、アンジュ・レッチアとともに同じくボルドーで、レジデンス・プログラム《パヴィヨン》の共同運営にあたっています(フロワラックにあるボルドー天文台をレジデンス施設として利用)。

ドミニック・パスクワリーニは、ジャン=フランソワ・ブランと共に1992年度のヴィラ九条山レジデントです。

Jean-Luc VILMOUTH
ジャン゠リュック・ヴィルムート

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ジャン゠リュック・ヴィルムート | Jean-Luc Vilmouth
《Avec le monde / Pourquoi le Monde est-il devenu rond ?》
(1997)
作家のアーカイブより
Archives of the artist – crédit Maetani Kai

彫刻の基本的要素を出発点とし、ジャン=リュック・ヴィルムートの作品は観客とオブジェと見せる行為のコンテクストの間で新たなアプローチを絶えず提案してきました。その目的はインスタレーション、ビデオやパフォーマンスを通して《共に生きること》を再発見すること。

1996年からはパリ国高等美術学院で教職にも携わり、2014年には同学院の教務部長に就任。1983年に東京のギャラリー「かんらん舎」で日本での初個展を開催して以来、2015年に亡くなるまでに、その仕事を通して何度も日本に戻ってくる機会がありました(「カフェ・リトル・ボーイ 」/Parasophia:京都国際現代芸術祭、「私と自然 – 11の夢」/越後妻有アートトリエンナーレ、「タイムズ・サイエンス」/ヒロシマ・アート・ドキュメント)。

ジャン=リュック・ヴィルムートは、1997年度のヴィラ九条山レジデントです。

2000年代 (2002-2011)
会場 :京都芸術センター
ギャラリー・南
キュレーター 

 OSAKA Koichiro / 大坂紘一郎

インディペンデントキュレーター、ライター。1979年生まれ。批判的思考を促す現代アートのプラットフォームとして2015年にASAKUSA創設し、現在まで代表を務めています。近年の主な展覧会に、ニューヨークの《e-flux》での『機械の中の亡霊(CIAを考える)』(2019年)、香港の現代アートセンター《Para Site》でのレジデンス滞在中に企画した『呪いのマントラ』 (2019年)など。

2019年アジアン・カルチュアル・カウンシルのニューヨーク文化交流フェロー、2020年国際交流基金アジアセンターのフェロー。現在、京都芸術大学准教授、ICA京都(Institute of Contemporary Arts Kyoto)プログラムディレクター。

アーティスト

Pierre VINCLAIR
ピエール・ヴァンクレール

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ピエール・ヴァンクレール| Pierre Vinclair
《アンダーワールド・ギャラリー》
Underworld Galleries
Pierre Vinclair, La Sauvagerie, Paris/Escampes, Editions Corti, coll. « Biophilia n°19 », 2020
音響:クリコー・クーシアン
朗読:バロンタン・ガブリエ、田中遊、山口惠子
英文翻訳:河合京花
サウンドインスタレーション | Sound installation, 45min.- crédit Maetani Kai

ピエール・ヴァンクレールは詩集を何冊か発表しており、歌曲や説話のほか、社会問題から宗教にいたるまで、様々なエクリチュールの形態に関心を寄せています。書くことにまつわる仕事に伴うのは批判的な考察で、それは他の詩人たちの作品に関するエッセーの形を取ることもあれば、自らの創作と受容の条件を巡る考察の形を取ることもあります。

2007年以来、ピエエール・ヴァンクレールは20冊ほどの作品を発表(長編小説、三部作、エッセー、ソネット集)。また、英語圏や中国の詩も翻訳しています。10年ほどアジアで暮らし、日本、中国やシンガポールに足を運んだ後、ピエール・ヴァンクレールはジュネーブ近郊で、雑誌「カタストロフ」の共同編集に携わるとともに、出版社ル・コリドール・ブルーの選書シリーズ「S!NG」の責任者も務めています。

ピエール・ヴァンクレールは、2010年度のヴィラ九条山レジデントです。

2010年代 (2012-2021)
会場 :京都芸術センター
ギャラリー 北
キュレーター 

AMADA Marina / 天田万里奈

慶應義塾大学、Institut d’Études Supérieures des Arts 卒。外資系金融機関でのキャリアを経てアート・キュレーターへと転身。日・仏を拠点に美術展やフェスティバルの企画立案を行っています。直近の展覧会には、医療従事者に捧げる美術展「BHT」(パリ、2019年)パブリックアート『NOÛS』展(ニース市街各地、2020年)があります。

また、京都国際写真祭KYOTOGRAPHIEにて、マリー・リエス展『二つの世界を繋ぐ橋の物語』(2020年、翌年国立民族学博物館にて巡回展)、小原一真展『空白を埋める』(2021年)のキュレーター、第7回(2019年開催)には運営統括を務めました。

アーティスト

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フェリペ・リボン&関口涼子 | Felipe Ribon & Ryoko Sekiguchi
《食物の影》
L’Ombre de la nourriture
Dark Side of Food
仏文翻訳:シルヴァン・カルドネル
Text translated by Sylvain Cardonnel
写真、テキスト | photos, texts- crédit Maetani Kai

Felipe RIBON  フェリペ・リボン

フェリペ・リボンはコロンビア系フランス人のデザイナーにして写真家。2009年には「パリ市創作グランプリ」で受賞したほか、デザインと衛生と環境の間の均衡に形を与えた「デザイン・パレード04」では観客賞に輝きました。

2012年には、アウディ・タレント・アウォーズの受賞に伴い初めての個展を開催し、そのおかげで《感覚的なもの》との新たな関係性を仕事の中で発展させることができました。それ以来、捉え難い現象を巡るフェリペ・リボンの探求から生まれたインスタレーションでは、オブジェと写真が絡み合い、知覚の多様な経路が探られています。

2016年には、パフュームディフューザー《Osmos》のデザインで「手の賢さに捧げるリリアンヌ・ベタンクール賞」を授与されました。

フェリペ・リボンは、関口涼子と共に2016年度のヴィラ九条山レジデントです。

Ryoko SEKIGUCHI 関口涼子

関口涼子は日本の作家・翻訳家。フランス語と日本語でそれぞれ十数冊の著作を刊行しています。主著にNagori (P.O.L.社、2018年)、『カタストロフ前夜』(明石書店、2020年)、翻訳書に『離れがたき二人』(シモーヌ・ド・ボーヴォワール、早川書房、2021年)など。

アーティストのクリスチャン・ボルタンスキー、作曲家のローラン・デュルプト、シェフの山口杉朗などとのコラボレーションも多数。2021年にフランス政府から文化芸術勲章オフィシエを受賞。

関口涼子は、フェリペ・リボンと共に2016年度のヴィラ九条山レジデントです。

主催:ヴィラ九条山、京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)

助成:笹川日仏財団、アンスティチュ・フランセ

協力:株式会社堀内カラー

ディレクター:Charlotte FOUCHET ISHII(ヴィラ九条山館長)、勝冶真美(京都芸術センタープログラムディレクター)

グラフィックデザイン:見増勇介(y/m design

コーディネーター:鴻池皐(ヴィラ九条山)

主催:VK_Footer_evenement IFJ_2014_noir  Kyoto Art Center_logo

助成:Fondation Sasakawa logo horizontal   VK_IF_noir

協力:HCL