15 7月 ヴィラ九条山を率いる日仏二人組  Un duo franco-japonais à la tête de la Villa Kujoyama

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館長にはクリスチャン・メルリオが、
企画開発・渉外担当として
大江ゴティニ純子が特任館長に任命されました

リニューアルにあたり、館長にはクリスチャン・メルリオが、企画開発・渉外担当として、大江ゴティニ純子が特任館長に就任し、ヴィラ九条山を指揮します。2人が体現する共同運営は、リニューアルの象徴的存在であり、日本とフランスの文化的対話と相互繁栄というヴィラ九条山の本来の価値観とアイデンティティを示します。
2人は10年以上前にもパリのパレ・ド・トーキョーのレジンデンス式創作ラボ「パヴィヨン・ヌフリズOBC」で、クリスチャン・メルリオがレジデンスプログラム責任者を、大江ゴティニ純子が制作・企画開発責任者を務めるなど、かねてから協力関係にあります。その後も映画、パフォーミングアーツ、展覧会などの領域で、日本と結びついた各種プロジェクトでもその協力関係は積み重ねられています。

クリスチャン・メルリオと大江ゴティニ純子は日仏共同館長として、このヴィラの歴史的価値である日仏の友情の絆と両国間の相互理解の発展の意志を受け継ぎ、更に振興させていくことを使命としています。日本人とフランス人、表現者であるアーティストとそれを支えるプロデューサーという2つの文化、2つの感性の相互補完的なヴィジョンを通してヴィラ九条山を日仏間の芸術・文化交流の架け橋として、更に実りあるプログラムに盛り立てていきます。
クリスチャン・メルリオ
1963年生まれ。ブールジュ国立高等美術学院卒で、アングレーム、ナンシーやブールジュを始めとするフランスのいくつかの美術学校で映画とビデオを教えてきました。 映像作家としては、1994年から95年にかけて、ローマのヴィラ・メディチのレジデント研究員を務めています。金沢美術工芸大学の客員教授として1998年に初来日。以降、仕事上のミッションやアートプロジェクトのために日本には何度も滞在しています。1998年からは、映画と現代アートが交差する地点に位置する映像作品の普及プロジェクトに協力し、《pointligneplan》(点・線・面)と言う名を冠した上映会、展覧会、シンポジウムや出版事業の企画運営に当たっています。2002年には、当時オープンしたばかりのパリのパレ・ド・トーキョーのレジデンス式創作ラボ「パヴィオン・ヌフリズOBC」にレジデンス・プログラム責任者として就任。この創作ラボを率いるアンジュ・レッチアの傍らで、レジデント・アーティストのためのワークショップ、展示会や出版をフランスの国内外で企画。2011年にはヴィラ九条山にレジデントとして滞在し、京都大原を舞台にした映画『スローライフ』を監督しています。これは彼の長編映画6作目にあたり、2013年に劇場公開されました。

大江ゴティニ純子
1973年生まれ、上智大学外国語学部フランス語学科卒業。幼少期をフランスで過ごした後、1996年より再びパリに住み、アート・プロデューサーとして活動。フランス政府の奨学生として、日本人で初めてパリ・ドフィーヌ大学大学院で文化企業経営(アート・マネージメント)の専門修士を取得しています。また、パリのフランス国立デザイン高等専門学校(Ecole Boulle)でデザイン史を学び、在日フランス大使館文化部、パリ日本文化会館事業部など日仏文化交流の現場において数年間の経験を積んだあと、2002年にはパレ・ド・トーキョーで「パヴィヨン・ヌフリズOBC」のプロデューサー、後にパレのゼネラル・コーディネーターを歴任しました。また、イル・ド・フランス州現代アート基金「Le Plateau」のゼネラル・マネージャーを2007年から2011年にかけて務めています。現在はフリーのアート・プロデューサーとして活躍し、母校であるパリ・ドフィーヌ大学でアート・マネージメントを教えるとともに、コンサルタントとして日仏のアーティストおよび国立ギメ東洋美術館、パリ国際芸術都市(シテ・アンテルナショナル・デザール)、パレ・ド・トーキョー、フランス公立現代アート基金(FRAC)連合協会「Platform」、フランス現代アート連盟(CIPAC)などの様々な文化、アート機関と仕事をしています。

(写真: Justine Emard)